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コラム

9.④集団予防接種以外の感染原因(母子感染・輸血等)がない方〈輸血等での感染ではないことについて〉

B型肝炎ウイルスは,母子感染父親などからの家庭内感染性交渉による感染など,さまざまな感染原因が考えられます。

母子感染ではないことや父子感染ではないことやジェノタイプについては以前説明させていただいておりますが,それ以外に集団予防接種等とは異なる感染原因がないことを確認するために一定の時期の医療記録の提出が必要です。
  
提出が必要な医療記録は以下のとおりです。

  • (1)提訴日前1年以内の医療記録(肝疾患に関するものに限る)
  • (2)持続感染判明時以降1年分の医療記録
  • (3)肝炎発症時以降1年分の医療記録
  • (4)入院中のすべての医療記録又は退院時要約(肝疾患に関するものに限る)


 
医療記録とは,診療録(カルテ)や手術記録,各種検査記録等の診療の過程で作成記録された書面や画像の一切のものを言います(紙媒体にすることが容易でない画像は除く)ので,
上記の期間の分を医療機関に出してもらうことになります。
 
医療記録について,診療録は最低5年間保存することが義務付けられているため,その期間内であれば収集提出は特に問題ない場合が多いです。
それより以前の医療記録についても残存している場合も多いですし,既に廃棄済であったとしても,それだけで諦めないといけないものではありません。

皆さんご事情が異なりますし,そのご事情に応じて提出する医療記録が異なりますので,まずはフィル法律事務所までご連絡ください。

その他のコラム

4.①B型肝炎ウイルスに持続感染されている方

この要件について,前回のコラムでも触れましたが,もう少し詳しく説明いたします。 B型肝炎ウイルスに関する検査項目は種々ありますが,給付金との関係で持続感染していることを確認するために,4つの検査項目が挙げられています。 HBs抗原,HBV-DNA,HBe抗原,HBc抗体の4つです。これらの検査結果が以下のい...

7.④集団予防接種以外の感染原因(母子感染・輸血等)がない方〈父子感染ではないことについて〉

父子感染も,乳幼児期のB型肝炎ウイルス感染を引き起こす原因のひとつとされていますので, 父親の血液検査結果により,父親が持続感染者でないことの確認が必要です。 父親が持続感染している場合には,B型肝炎ウイルスの塩基配列を比較して,同定されないことを確認する必要があります。 検査項目としては,母親の...

1.B型肝炎給付金とは?

B型肝炎給付金とは,「幼少期に受けた集団予防接種等の際に,注射器が連続使用されたことによってB型肝炎ウイルスに持続感染された方」が,国から受け取れる給付金です。

 

給付対象者(一時感染者)から母子感染(または父子感染)された方(二次感染者)や,給付対象者の相続人の方も,給付対象となります。

17.除斥期間を経過した無症候性キャリアの方の〈政策対応の内容〉について

①定期検査および定期検査に付随する診療行為に要する費用     定期検査として,血液検査(検査項目は限定されていますが,慢性肝炎や肝がんの発症を確認するために必要なものです。)と腹部エコーは年4回まで。 CT,MRIは年2回まで。定期検査に付随する診療行為に要する費用としては, 診療料(検査実施に伴う初...